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麦通信

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vol.33「なぜ君は絶望と闘えたのか」

2008.07.23

なぜ君は絶望と闘えたのか 暑い毎日、日々制作である。アトリエで一人制作していると気持ちも作品も煮詰まることがある。しかし今与えられているこの制作できる状況を自分自身どう受け止めるのか。そのことで意識が多少なりとも変わる。
光市母子殺害事件で3300日闘いぬいた本村洋さんの本を見かけ、以前より気になっていたので読んでみた。9年間に及ぶ裁判との闘い、そして自分自身と向き合う命がけの日々。もはや私がつまらん感想をのべる事もできない厳しい現実がある。
人にそれぞれの生まれてきた役割があるとすれば、本村さんに与えられた役割はあまりに厳しすぎるのではないか。しかし彼はこの9年間にどれだけの人間的成長をしてきたか。それはテレビ越しに見る姿だけでも十分に感じることができる。
私に与えられた役割が絵であるなら、現状あまりに恥ずかしいほどの努力である。精進したい。